新型コロナウイルス感染状況を踏まえ、ベトナム政府は水際対策や入国許可などに関する強化措置を発表しました。現時点では、観光ビザ発給、その他ビザ免除措置は停止され、ベトナム入国を希望する外国人は特例入国許可を申請しなければなりません。手続きの流れは市省によって異なりながら、共通の注意点はいくつかあります。
1. ベトナム入国に必要な書類まとめ(渡航時に要持参)

• 入国予定の市省の人民委員会承認レター(コピー)
• ベトナム入国ビザ発給の出入国管理局承認レター(コピー)
• 隔離ホテルの予約確認書又は権限ある当局に認められた隔離計画(コピー)
• 空港から隔離ホテルまでの送迎車予約確認書(コピー)
• 海外保険又はベトナム現地法人の新型コロナウイルス治療負担保証書(コピー)
• 出発前のPCR検査陰性証明書(検査のクリニック、検体採取日、結果日は渡航予定の航空会社と要確認)(原本)
• ベトナム電子医療申告 の確認用QRコード(スクリーンショット又は印刷)
2. 入国対象

現時点では、入国対象はビジネス目的の投資家、専門家、そして家族(配偶者、子供)、ベトナムでの学校、大学に入学する外国人学生に制限されています。市省によって申請書に添付する証明書類が異なることがあるので、提出先の地方労働局に確認する必要となります。
入国許可の承認を受け、入国済み、日本に帰国済み、またベトナム入国を希望する場合には、新規申請書に前回の入国承認(承認レターの番号、発行日など)を詳しく記載する必要があります。
3. 証明書類

証明書類が外国発行であれば、ベトナムで認められるには公印確認、アポスティーユ、ベトナム語公証翻訳をしなくてはなりません。
4. 処理時間

コロナ禍で審査は慎重に行われるため、通常より時間がかかり、具体的な結果日は回答しないと言っても、申請日から完了日までおよそ1~2ヶ月かかる見込みで、余裕を持って渡航日を調整しましょう。
5. シングルビザvsマルチビザ

ビザ申請時に、一回しか入国できないシングルビザと複数回入国できるマルチビザの選択があります。ただし、特例措置では、シングルかマルチを問わず、一回の入国あたりそれと伴うビザ発給承認レターがなければならないので、より少ない手数料のシングルで節約することができます。
6. 飛行機チケット手配

現時点では、外国人向けのベトナム行きの航空券は上記の必要書類が揃わないと手配できないし、ベトナム現地支店で予約するしかありません。
7. 隔離期間

強化措置の一環として、2021年5月5日から、ベトナム入国したすべての者は隔離用ホテルまたは指定された施設で21日間隔離、3回のPCR検査を受ける義務がつけられることになりました。すべて陰性ならば、自宅に移動し、7日間の自宅隔離が始め、7日目にもう一度検査を受けることになります。自宅隔離の前に地方の医療機関に連絡する必要があります。
以上、当記事では今のベトナム入国手続きの注意点を解説してきました。
それを心掛けて出張、赴任のスケジュールをうまくいけるように調整しておきましょう。
そして、一日も早くコロナが収束し、ベトナムの入国制限が解除されることを心から願っています。