供給網の混乱による品不足状況

リン

10月 26, 2021

新型コロナワクチン接種が広がり、世界諸国が徐々に「ニューノーマル」生活に戻りつつありながら、それこそにより品薄で値上がりという新たな困難が生じています。

アメリカの先月の消費者物価は、供給網の混乱による前の年の同じ月と比べて5.4%の上昇となりました。上昇の幅は先月よりも拡大しており、物価上昇が長期化する懸念が強まっています。

これは、景気回復と伴い需要が高まっているし、新型コロナの影響を受けた物流や工場の供給網の混乱が今も解消せず品不足が起きているためです。

また、人手不足を解消するための賃金引き上げの動きも、物やサービスの価格上昇につながっているとみられます。

そして、日本企業の生産を支える東南アジアで新型コロナウイルスの感染が続き、自動車メーカーの大幅な減産やアパレルメーカーの発売延期を招いています。ベトナム南部のホーチミン市にあるアパレル会社の縫製工場では、機械が布をかけられて停止したままです。会社は日本のアパレル企業とも取り引きしていますが、前年同月比にすると9月の生産量は3割ほどにまで落ち込みました。一部の要因は新型コロナ対策として政府が導入した厳しい操業規制です。

政府から求められたのが、外部との接触を減らすため従業員が住み込みで働くことで、従業員は9月まで、工場の中のテントで寝泊まりしないと働くことができませんでした。生産ラインに入る従業員の数にも制限がかけられました。こうした条件を満たせずに稼働を停止した工場も多く、世界中でメーカーの調達が滞る原因の一つになっています。

自動車の需要が高まっている中、半導体不足とともに生産拠点の東南アジアの新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中古車への需要の急増や新品の値上げにつながっています。

まだ終わりの見えない新型コロナウイルスとの闘いの中、世界はかつてない課題に相次いで直面しています。これから諸国の政府がどのように取り組むのかは今後の世界の将来に大きな影響を及ぼすでしょう。

リン